2017年10月3日 更新

【わが子は発達障害】初めての母子分離療育で息子が見せた成長と忘れられない言葉

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わが子が自閉症だとわかったそのときから、療育探しはスタートしました。

息子が初めてお世話になることになった療育場所は「母子分離」療育。そこには息子と生まれて初めて離れて過ごすことに不安たっぷりの私がいました。

自閉症の子を持つひとりの親として、母子分離療育について私自身の経験談をお伝えします。

「母子分離療育」とは

「母子分離療育」とは、その名の通り母と子が離れ療育を受ける手段のことです。
息子がお世話になった母子分離療育は、未就園児童5〜10名に対し先生が3〜4名程付いてくださるという体制をとっていました。

その療育場所は、主に母親と離れて「集団生活」に慣れることを目的とした支援だけでなく、トイレトレーニング(トイトレ)から食事のとり方などの身辺自立のサポートも積極的にしてくださいました。

療育内容は日によって異なるものの、主に全身を使って遊びながら感覚を育てたり、制作の時間の中で手先を動かす訓練をします。
未就園対象だったので「幼稚園入園の準備期間」のような役割もしてくださるところでした。

期待半分、不安半分…。
療育を受けることが出来るという少しの安心感と、息子がどんな反応を見せるのかという心配。私の胸に色んな感情が複雑に入り交じる中、初めての登園日を迎えます。

離れることを寂しがらない息子に、私が寂しさを覚える

Stock Photos, Royalty-Free Images and Vectors - Shutterstock (5083)

初めての登園日。
あの「幼稚園の門の前でお母さんと離れたがらず泣くじゃくる子」のシーンを思い浮かべ、私も息子が寂しがったら…泣いちゃったらどうしよう…。そんな不安の中連れて行ったのですが……。

サヨナラをするとき、息子は全く寂しがるそぶりも見せず一目散に部屋の中に入ってしまいました。

私は無意識に不安と寂しさが顔に出てしまっていたのか、先生が声を掛けてくださいます。
「お母さんとずっと一緒にいることが当たり前だったから、一緒にいない事の不安をまだ知らないんです。離れてみると、お母さんの存在の大きさに気付きますよ、きっと。」
そうおっしゃってくださいました。

「普通」、子どもは母親と離れると寂しいと思うものじゃないの?

初めて息子の自閉症の診断を受けたとき、お医者様から一番初めに言われたのは
「お母さん。今までお母さんが思っていた「普通」は一旦全てクリアにしてください。」
でした。
その子にはその子のペースや考え方があるということ。今まで思っていた「普通」は私が思う価値であり、息子の価値や行動とは異なるということ。頭ではきちんと理解したつもりでした。

でもその時は、その言葉の意味や重みを深く理解していなかったのだと後から度々痛感します。

この時も改めて先生のこの言葉を思い返しました。
しかし、「普通、子どもが母親と離れるときは寂しいものじゃないの?」という思いがやはり頭をよぎります。でも息子は寂しくない。人に対する興味が薄いという自閉症の特徴を、改めてこの時の息子の行動で感じました。
これが息子の今の価値観。頑張って受け入れないといけない、そう思いました。

息子の行動や考えを受け入れる作業の積み重ね

自閉症である息子の独特の考えや行動には、当時もそして3年経った今も変わらず、日々驚き戸惑うことが多々あります。そしてこれがこれから先もずっと続くということも私自身理解はしているつもりです。

だからこそ、心得なきゃいけないと思っていることがあります。

「普通こうじゃないの?」と自閉症の息子の行動をマイナスに捉えるのではなく、「そんな考え方もあるんだ!」と新しい価値観を受け入れること。
その積み重ねが自閉症っ子を育てるコツのひとつなんだと。

例えば今回の件では、寂しがらなかったという側面にだけ固執するのではなく、「療育場所が、息子が寂しがらず楽しいと思える環境なら良かった」と考え方を転換することも大事なんです。

息子が発達障害を抱えていると分かってから、かつては悩んだり不安になったり…マイナス思考の渦に入り込んでしまった私。ですが療育がきっかけで、障害を持つ子の母親としてほんの少し強くなれたかもしれません。私自身、母親として考えを改めるきっかけをもらえた!そう思っています。

成長が見られた!「バイバイ」を嫌がり泣きじゃくった息子

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言葉を発することが出来ない息子なので、彼がどんな気持ちで療育先に通っているのかはわかりませんでした。ただ、嫌がらず通っていることや、先生から療育中は特段ぐずったり嫌がったりすることなく機嫌良く過ごしているとの様子を伺っていたことから、安心してお任せしていました。

息子が療育に通い出して3ヶ月程経ったときのことです。
いつも通り療育先に息子を送り届け「いってらっしゃい」をするとき、そこで初めて息子が目から涙をいっぱい流して私から離れるのを嫌がりました。
そして、先生に抱っこをしてもらって部屋の中に入れてもらいました。

先生が声を掛けてくれます。
「良かったですね、お母さんの大切さに気付きましたね。成長しましたね!」と。

自閉症の特性でもある人間関係の希薄さがあった息子。そんな息子が初めて私と離れることを嫌がりました。泣かれて胸が痛くなる気持ちと同時に、泣いている息子には申し訳ないけれど、やっと母親を意識してくれたんだと安堵し嬉しさも感じた瞬間がこの時でした。

「タノシカッタ」初めて息子が気持ちを言葉出来た瞬間

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